寝 て も 覚め て も 考察
- jeff547tyree34
- Sep 28, 2022
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【映画】『寝ても覚めても』に見る、男女のリアルな生々しさ【ネタバレ・感想】 出典:YouTube BITTERSENDinc 寝ても覚めても あらすじ 大阪で暮らしている、泉谷朝子は展覧会に赴く。 そこで出会った男、鳥居麦に出会っていきなりキスをされる。 寝 て も 覚め て も 考察 しかしある日、麦は突然姿を消してしまう。 数年後、朝子は東京で暮らしており、仕事で訪れた先で丸子亮平と出会う。 亮平は、数年前突然姿を消した恋人と顔が瓜二つであった。 最初は戸惑う朝子も、亮平の思いに惹かれ2人は恋人同士になる。 しかし、朝子は昔の恋人に似ているということを亮平に伝えられないままで… ざっくりとしたあらすじはこんな感じです。 既に少し奇妙な内容ですよね。 普通の恋愛映画とは言えないです。 ネットでの反応 ネットでの感想はどうでしょうか。 最近観た映画で怖いなってってなったの『寝ても覚めても』だ。 恋愛映画だし、何回か観てるのに、毎回ホラーよりぞっとしちゃうシーンがある。 眠いし途中で脱落するかと思いきや、目が離せなくなって、しっかり見終えた。 やっぱり怖い。 どうして怖い? ここから先はネタバレを含みます。 危なげな男、麦と誠実な男、亮平のどちらを選ぶべきなの?とだけ言えば、ベタな少女マンガ展開と言えなくもないです。 虚でふわふわとした男、麦とそれをどうしても愛してしまう朝子。 一時は亮平と順調に交際を重ねていた朝子の前に突然、「戻ってきたよ」と麦が現れます。 突然の訪問、そして再会に朝子は恐れます。 当たり前ですよね。 しかし、麦は朝子にとって忘れられない男性です。 朝子は麦を選びました。 既に5年ほど亮平と交際していた麻子が、あっさり麦を選んだ心理も、理解されにくく「怖い」という感想に繋がったのかもしれません。 しかし、思い直したのか、朝子は今度は麦を捨て、亮平の元に帰ることを決めます。 朝子の一連の行動は確かに、理解しにくいかもしれません。 どっち?身勝手じゃない?という感想が生まれるのも当然です。 それすらも超えて、朝子の心理、突然現れる麦の行動には恐怖を覚えたということでしょう。 もはや幽霊の出ないホラー映画を見ている気持ちになります。 好きの気持ちは時に人を盲目にさせますが、麦は一体何者だったのか…… 寝ても覚めても丨映画の謎について考察! 出典:映画. com 小説と映画の描き方 原作は柴崎友香作の小説「寝ても覚めても」です。 この映画と原作の決定的違いは「主観か客観か」 にあると言えます。 小説は朝子の一人称視点で語られます。 ゆえに、朝子が麦を追い求めるあまり、亮平が麦と同じ顔に見える ある種の恋の盲目さで、このストーリーは語れるのです。 しかし、映画には映像があり、それを観客と共有することで、朝子の思い過ごしだけでは語れない部分があります。 だからこそ、この映画に「怖い」という感想が生まれるのです。 麦という、何にも縛られないようなフラフラとした男と 亮平という、誠実な男 中身はまるで違う2人に同一性を見出す朝子。 その心理は恐ろしいと言えます。 『寝ても覚めても』に隠されたメタファー...
【ネタバレあり】『寝ても覚めても』解説・考察:謎多き本作をイプセンの「野鴨」と牛腸茂雄から読み解く
一方通行とUターン 『寝ても覚めても』は、不可逆な一方通行の変化と、折り返してもとの場所へ戻ってくるUターンと、この二つの運動のあいだを縫うようにして紡がれる物語である。 不可逆な変化とは何よりもまず震災であり、それがこの作品の中核をなす要素であることは一見して明らかだ。 朝子と亮平が訪れる宮城県名取市の風景は、決して取り消すことのできない津波の傷跡を留めている。 朝子は麦が去って以降、癒すことのできない喪失感を抱えながら大阪から東京に出て来、マヤは子どもを産み、春代はシンガポール人と結婚して見違えるほど垢抜けている。 お調子者で母思いの働き者だった岡崎は、病を患って寝たきりになっている。 しかし、電車は動いていないと呼びかける人の声を聞かず駅に向かう人たちの流れに逆らって、亮平はひとり道を折り返す。 帰れなくなった人がぞろぞろ列をなして歩くなか、朝子と亮平が再び互いを発見するのは、ちょうど映画の折り返し地点である。 同棲後の二人は被災地の朝市を手伝うため、車で同地に行っては戻る。 何より麦が再び姿を現すクライマックスで、麦に手を引かれながら朝子は、一度はこの昔の恋人との関係に戻ろうとする。 けれど宮城の防波堤の前で、麦がこの不可逆な災害の帰結を「知らなかった」と言うのを聞いて、朝子は亮平の元へ戻る決意をする。 麦はひとり北海道に向かって直進を続け、朝子は大阪に向かってUターンする。 震災を物語化し
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